みなとみらい謎オブジェ巡り

 こんにちは、はまみらいプロジェクトの中山です。

 突然ですが、みなとみらいには至る所に一見謎のオブジェがあるのをご存じですか?今回の記事ではみなとみらいにある謎オブジェ巡りをしたいと思います。


1.この木 なんの木 気になる木

 みなとみらい駅で下車した私はまず臨海公園に向かいました。公園に入るとカラフルな木が生えていることが遠目からも分かりました。苺やトマト、スイカや葡萄など様々な野菜や果物が一本の木になっていました。果物はともかく、野菜が木になっているのは不思議ですね。

 この木は2001年に韓国の芸術家Choi, Jeong Hwaさんによってつくられた『Fruit Tree』という作品だそうです。この作品は横浜トリエンナーレ2001に出品されたものであり、現代の多様性や異文化の混在を表した作品となっております。

臨海公園では他にもいくつかのオブジェを発見することができました。

       

    

 上の写真のオブジェは日本ブラジル修好100周年を記念したものです。1895年11月5日に日伯修好通商条約が締結され、1995年に日伯修好100周年を祝う記念式典が開かれました。その時に設置されたものであるそうです。日本とブラジルを結ぶ虹の架け橋をイメージしてつくられたものであり、同型の記念碑がブラジルサンパウロ市のパンアメリカン広場に設置されています。横浜港は多くの日本人がブラジルなどの南米に移住するための出発地であったそうなので横浜にこの記念碑が存在するのではないでしょうか。

 下はストックアンカーすなわち錨のオブジェです。何故錨のオブジェがここにあるのかは分かりませんでしたが、海とマッチして雰囲気が良かったです!!!


2.羽の生えた布

 臨海公園を離れ、みなとみらい駅の方へ戻っていく途中、クイーンズパーク内に謎のオブジェを見つけました。デザインとしては白い布に二枚の羽が生えた物でしょうか。調べてみるとこれはギリシャ生まれの作家Marina Karellaさんによる作品『a place beyond dawn』だそうです。世界中の神話に出てくる翼や布をモチーフとして作られたものだそう。

 これは帰宅後分かったことですが、クイーンズスクエアには他にも多くのアート作品が存在しているそうです。クイーンズスクエアを訪れた際には是非9つ全て巡ってみて下さい!

(クイーンズスクエアの公式HPより引用 : https://qsy-tqc.jp/qsysp/floor/art.html?=2043


3. くるくる

 さあ、みなさん。この左のオブジェは何をモチーフにした物だと思いますか??もちろん分かりましたよね。ジェットコースターではありませんよ。正解はヨーヨーをモチーフにした作品でした!!これは作家、最上壽之さんの巨大モニュメント作品『モクモク・ワクワク・ヨコハマ・ヨーヨー』というもので、高さ約17mのステンレス製の作品です。この場所はヨーヨー広場と呼ばれ親しまれています。1994年に横浜の海からインスピレーションをうけて、たなびく雲をイメージして作られたそうです。みなとみらいに来たことがある人ならば恐らく一度は目にしたことがあるこのオブジェ、なにかよく分からず通り抜けていた人も多いのではないでしょうか。


4. Sexy

 ランドマークタワーの横を南西方向に進んでいく途中にいくつかオブジェを見つけました。

 上は埼玉県出身の作家、富田眞州さんによる作品、「人々への賛歌」です。人間・家族をモチーフとして愛をテーマに作られた作品です。

 下は秋田県出身の作家、工藤健さんによる作品、「愛の変容」です。手、胸、胴体、腕、これらがどこまで男性のものでどこまでが女性の物かが非常に曖昧に表現されています。幸せな表情に満ちた恋人たちをモチーフにした作品です。


5. これはかっこいいぞ

 さらに南西に進んでいくとなにやら大きなかっこいいものを見つけました。これは横浜市出身の作家、名知富太郎さんによる作品、「無限」です。名知さんは光と動きが現代美術に欠けていることを意識し、ドイツに入り制作活動に入りました。作品は光と動きの彫刻と呼ばれ、ステンレスの表面が光を反射することで、動きを意識した作品となっているそうです。この作品はみなとみらい21彫刻展ヨコハマビエンナーレ’86の受賞作品となっております。


6. これこそが謎オブジェ

 ランドマークタワーの横を通り抜けると、交差点付近になにやら白いオブジェがあるのを見つけました。

 これは彫刻家、安田侃さんによる作品「天泉」です。天国に泉があるとしたらこのような形を持っているのではないかというテーマを持った作品となっています。大理石でできたこの作品には触れてみたくなりました。凹んでいる部分に寝転がってみたいですね!


7. くるくる その2

 交差点を曲がり、北西方向に進んでいくとなにやら赤く回っているものを発見しました。これは作家、高田洋一さんによる作品「水面の鳥」です。この作品は風でゆっくりと回るようになっているそうです。電力を使い、回していると思っていたので驚きました!「役に立つものばかりでは人間は生きていけないのではないか?」「役に立つものに囲まれた街の中に、何の役にも立たない彫刻を置くことで、私たちは救われるのではないか?」という作者の願いが込められた作品となっているそうです。強いメッセージ性を持った作品が故、色々考えさせられました。


8. あみあみ

 帰り際、新高島駅の近くを歩いているとなにやら黄色のオブジェがあるのを見つけました。派手な色のオブジェは見つけやすくて助かりますね。これは作家、斉藤均さんによる作品「It blows.」です。網目状の作品となっているため、くっきりとした形がないのが面白いですね。風・大空・雲をモチーフにした作品で、見る角度によって樹木の間から鮮やかな黄色が垣間見える作品となっています。


9. 終わりに

 実は上記できなかったほどの多くのアート作品がみなとみらいには溢れていました。下にそれらの作品の一部を紹介します。

  普段はスルーしてしまう謎オブジェ、気にして街を歩いてみるとデザイン性に富んだものやメッセージ性に富んだものなど様々な作品が至る所にあることが分かりました。みなとみらいエリアマネジメントというこのサイト( https://www.ymm21.jp/ )によると私が巡ったもの以外にも多くのアート作品がみなとみらいにはあることが紹介されています。

 是非、みなさんもみなさんを歩くついでに謎オブジェ、お気に入りオブジェを見つけてみて下さい!!


*参考文献 

 みなとみらいエリアマネジメント https://www.ymm21.jp/

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都市科学部建築学科 中山瑞規

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