こんにちは!はまみらいプロジェクトの室田です。
災害はいつ起こるかわからないため、備蓄などを用意して対策している人も多いと思います。しかし、モノの備えだけでなく、知識と体験の備えも大変重要です。ここでいう知識や体験の備えとは、救命救急や応急処置などです。実際の災害現場で自分の命、周りの人の命を守る方法を学びましょう!
1,応急手当を行う理由と目的
一番の目的は「救命」です。目の前にいる人の命を守るために処置を施します。
また、「悪化防止」も目的の一つです。応急手当は怪我や症状を「治す」ためではなく、「さらなる悪化を防ぐ」ことが目的です。適切な医療機関で治療を受けるまでの間、自分たちにできる手当てを迅速に行い、悪化を不意で救命確率を上げましょう!
2,傷病者を発見したときの対応
傷病者を発見したときの3つのキーワードは以下の3つ!
(ⅰ)安全確保、(ⅱ)意識確認、(ⅲ)周囲と協力
(ⅰ)安全確保
どんな状況であってもまずは周りの安全を確保しましょう。傷病者の命だけでなく、あなた自身の命を守るための行動として大切です。倒壊しそうな建物や交通量の多い場所からは距離を取りましょう。
(ⅱ)意識確認
傷病者の意識がはっきりしているかどうかですべき対応が変わります。倒れていた場合は、呼吸の有無の確認も必要です。
(ⅲ)周囲と協力
災害時に一人で行動することは危険を伴います。また、数人で協力することで救助の効率と確実性が向上します。一人ですべてを背負わず、勇気を出して「助けてください!」と声をあげましょう!
以上の3点を意識して行動しましょう!
では、具体的な応急処置の例として、「心配蘇生法」、「止血法」を紹介します。
「心配蘇生法」
呼吸・心臓が停止している人に対して、救命のために胸を強く圧迫したり息を吹き込んだりしてその動きを助ける方法です。AEDとともに一次救命処置ともいわれます。
手順は以下の流れです。
救急車の到着は平均5~6分かかるとされていますが、人間の脳は酸素が無くなってから3~4分で死に至ります。一分一秒を無駄にできないので、周囲の人と役割を分担して素早い処置を行いましょう。
「強く」、「速く」、「絶え間なく」を一人で続けるのは難しいため、協力者と素早く交代して行いましょう。
「止血法」
止血法は数種類ありますが、今回は直接圧迫止血法について説明します。
手順は以下の流れです。
➀傷口に清潔な布を当て、その上から包帯を巻き、血が止まるまで圧迫し続ける(布や包帯は状況に応じて他の物で代用してもよい)。
Point⇒手足などの傷口は、心臓より高い位置に上げよう!
②当て布に血液がにじんできたら、その布は取り除かず、上から別の布を重ね乗せ、圧迫し続ける。
Point⇒感染予防のため血液に直接触れないこと。可能であれば、ビニール手袋等で手を保護しよう!
これら2つの応急処置は災害発生時だけでなく、日常生活の中でも役立つことがあるでしょう。ぜひ覚えて、シミュレーションしましょう!
3,倒壊家屋に巻き込まれた人を発見したら…
地震発生時、構造物の倒壊が考えられます。下敷きになった人を発見したとき、どのような対応をすればよいのでしょうか?
皆さんは「クラッシュ症候群」をご存じですか?
クラッシュ症候群とは、下敷きになった筋肉で毒素(カリウム)が発生し、救出後に圧迫がなくなることで全身に毒素がまわり、死亡や重篤になる症状のことです。
つまり、救出することでかえって命が危険にさらされる場合があるのです。
これらを踏まえると、むやみに助け出さないという選択も重要です。クラッシュ症候群は圧迫される時間が長いほど発祥のリスクが高まります。圧迫時間が不明な場合は、自身で救助しない方がよいでしょう。
では、私たちにできることは何があるでしょうか?以下の2点を実施してみましょう。
4,さいごに
この記事では、災害発生後に役立つ応急処置や救助に関する知識を紹介しました。
紹介したものは、知識として蓄えておくだけでなく、実際に体験してみることも大切です。積極的に地域の防災訓練や市町村が主催する救命講習に参加してみてはいかがでしょうか?
実際に応急処置をする際に躊躇なく行動できるはずですよ♪
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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都市科学部都市基盤学科 室田美玲
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