【横浜観光する方必見】事前に知っておきたい津波リスク

はじめに

 皆さんこんにちは。はまみらいプロジェクトの久保、天野、宮内です。

 皆さんは、横浜の観光地と言えば何を思い浮かべるでしょうか?横浜には、みなとみらい、赤レンガ倉庫、山下公園、大さん橋など、人気のある観光地がたくさんあります。サムネイルの写真は横浜ランドマークタワー最上階から撮影した写真ですが、東京湾、そして太平洋と、これらの観光地との距離が非常に近いということがよく分かるかと思います。これこそ、港町・横浜らしい景色と言えますが、同時に海が近いことで、津波のリスクも考えられます。もし横浜のベイエリアの観光地にいる時に、地震が発生し、津波のリスクがある時、私たちはどうすればよいのか、どこへ避難すればよいのでしょうか。

 そこで、今回この記事では、横浜の観光地に注目し、観光地における津波のリスクと津波避難施設について、ご紹介します!


1.津波に備えよう

クイズです!

次の4つの場所の中で、津波リスクが比較的小さな場所はどこでしょう??

A 横浜駅西口周辺

B みなとみらい、横浜ランドマークタワー周辺

C 山下公園、中華街周辺

D 関内、横浜スタジアム周辺

それでは答え合わせです!

正解は、Bの「みなとみらい、横浜ランドマークタワー周辺」でした。横浜にある観光エリアの中でも、浸水する場所とそうでない場所があるみたいですね!楽しい観光地ですが、地震があった時のことをこの記事で少し考えてみましょう!

参考:津波浸水予測図、横浜市


2.横浜の観光地における津波リスク

 では横浜で想定されている津波のリスクについて、いくつかの観光エリアを例に確認していきましょう。

・横浜駅周辺

観光だけでなく通勤通学でも多くの人が利用する横浜駅。飲食店なども多く広がり多くの人で賑わっているこのエリアですが、津波のリスクが高いことは意外と知られていないかもしれません。横浜駅周辺一帯は海抜が低いのに加えて海からの距離も近いため、津波が発生した際に浸水の被害が出ることが予測されています。慶長型地震では横浜駅周辺の広範囲において2.0m未満、ところによっては5m以上の浸水深が想定されています。

横浜駅東口にいる場合は、とにかく西口方向や頑丈なビルの3階以上、それに津波避難施設などに速やかに避難をして行きましょう。西口側にいる場合も速やかに頑丈なビルの3階以上や津波避難ビルなどに避難しましょう。また海抜5m以上の高台に避難することもいいと思います。横浜駅付近だと、「沢渡中央公園」や「三ツ沢公園」などになります。もしもの際はこの2つの公園方面に避難することを忘れないでいられるといいですね。

下の画像は横浜駅みなみ通路にある津波避難情報板です。このようなものは浸水予測区域のうち多くの方が訪れる場所に40基設置されています。詳しい設置場所なども知っておくといいかもしれません。

参考:横浜市ホームページ


・みなとみらい

横浜ランドマークタワーなど観光スポットだけでなく、オフィスも広がるみなとみらい。ここは埋立地であるため、津波の被害が発生して危険だと考える人も多いかもしれません。しかしみなとみらい21地区は津波の対策がなされており、護岸の高さは3.1m、宅地高さは3.1〜5.0mに設定して整備されています。下の画像は、神奈川県が想定した慶長型地震の津波による浸水の予測ですが、みなとみらい21地区の大部分は浸水が予測されていません。

しかしながら、建物のあるようなところまでの浸水被害の可能性は低いものの、臨港パークなどは場合によっては浸水被害が起こることもありそうです。また想定外の津波が起こることもあり得ますので、避難の必要があった際には、津波避難施設や海抜5m以上の高台に避難するようにしましょう。


・赤レンガ倉庫〜山下公園エリア

赤レンガ倉庫や象の鼻パーク、それに山下公園にかけて昔ながらの建物も残っていて人気の観光エリアである新港地区や山下地区は、慶長型地震による津波によって、概ね2.0m未満の浸水深が想定されています。特に赤レンガ倉庫周辺にはビルも他の地域に比べるとやや少ないので避難する際は注意が必要です。内陸側でかつ海抜が高い地点や近くの津波避難施設に速やかに避難することが大切になります。また他のビルなどに避難する際も、鉄筋コンクリート造で地震による被害がない建物の3階以上などを心がけましょう。


3.津波避難までの時間は?

東日本大震災の教訓として、津波が起きたときには「遠い所へ逃げる」ことよりも迅速に「高い所へ逃げる」ことが重要です。そのため、横浜市は速やかに津波から逃げるための「津波避難施設」や「津波避難施設」を指定しています。

 

それでは、もう一つクイズです!

横浜に到達する最大の津波は地震後どのくらいでくるでしょうか?

A 10分

B 30分

C 60分

D 90分



正解は、D「90分」でした。地震後、長い時間をかけてくるんですね。揺れが収まったからと言って、油断していると危ないですね。地震に慌てないで、冷静に高い建物を探すことが大切ですね!

参考: 津波避難対策について、横浜市


4.おわりに

 ここまで横浜の観光地の津波のリスクに注目してお伝えしてきました。この記事でもお伝えしていますが、津波が発生した際には「鉄筋コンクリート造等の丈夫な建物で、かつ地震による被害がない建物の3階以上」、または「海抜5m以上の高台」に速やかに避難することを忘れないでください!到達時間や浸水深、浸水範囲の予測はあくまでも「予測」であり、想定以上の規模での津波が発生する可能性もあります。もしも津波が発生した場合は、落ち着いて命を守る最善の行動をとってください。

普段からどのような危険があるかを知っておくことで、もしもの際の行動の仕方も変わってくると思います!是非横浜の観光地に遊びにいく際にはこの記事の内容を頭の片隅に入れていただき、もしもの際には行動していただけると幸いです。



都市科学部都市基盤学科 久保智裕

都市科学部都市基盤学科 天野雄浩

都市科学部都市基盤学科 宮内爽太

はまみらいプロジェクト from横浜国立大学

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