バイオマスの可能性って無限大?!

皆さんこんにちは、はまみらいプロジェクトの飯田、落合、鬼久保、須藤です。近年、「再生可能エネルギー」という言葉をいたるところで耳にすることが多くなりました。太陽光・風力・地熱・バイオマスといった自然環境を活かした再生可能エネルギーは、環境に与える負荷が少なく、また国内で生産できることから、その重要性が高まっています。

この記事では、その中からバイオマスについてご紹介します!

1.バイオマスとは...

バイオマスとは、動植物などから発生した生物資源を指します。例えば森林の間伐材、家畜の排泄物、食品廃棄物などが含まれます。このバイオマスを燃料として燃焼させた蒸気や、加熱・発酵して発生させたガスによってタービンやエンジンを回すことで発電するのがバイオマス発電です。

バイオマス・エネルギーは、CO2を吸収して成長する植物などを原料としているので、使用の際にCO2を排出しても全体で見れば大気中のCO2量が+-ゼロになる「カーボンニュートラル」だと考えられています。さまざまな産業で発生する廃棄物をエネルギー源として有効活用することで、廃棄物の再利用・削減が可能となります。そして地域環境の改善や循環型社会の構築につながるのです。

また、地域の農山漁村から発生する間伐材や家畜の排泄物を原料として活用すれば、エネルギー関連の新しい産業が地域に生まれます。地域の産業が連携し合うことで、資源を循環させ、エネルギーの地産地消や地域活性化が期待できます。

(参考:バイオマス発電|再エネとは|なっとく!再生可能エネルギー (meti.go.jp)

知っておきたいエネルギーの基礎用語~地域のさまざまなモノが資源になる「バイオマス・エネルギー」|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)

いかがでしょうか。徐々に「バイオマス」が私たちにとって身近なものであるように感じてきた方も多いのではないかと思います。

では、横浜市ではバイオマスを活かし、どのような取り組みが実際に行われているのでしょうか。また、私たちにできることは何かあるのでしょうか。


2.社会の取り組み、私たちにできること① ~材料としてのバイオマス編~

[バイオマスプラスチック製品に変身!]

原料となっているバイオマス資源はトウモロコシやサトウキビからつくられていて、レジ袋や自動車の座席シートや人工芝、服に使われています。

(参考:バイオマスプラスチック入門 – JBPA (jbpaweb.net)

バイオマスプラスチックが配合されたごみ袋を発見!


[肥料や堆肥に変身!]

食品由来のごみや家庭から排出される生ごみから肥料が、生産物の副産物(稲もみやもみ殻)に家畜排泄物を混ぜ合わせることから堆肥がつくられます。

(参考:バイオマス、化学肥料、有機肥料のメリット・デメリット | 農業メディア│Think and Grow ricci (kaku-ichi.co.jp)


[私たちにできることは...]

もしかしたら皆さんのなかには、生ごみを微生物に分解・発酵させて堆肥にする「コンポスト」を実践したことがある方もいるのではないでしょうか。

段ボールを使って手軽に自宅でコンポストを作ることもできます。気になった方は以下のサイトをご覧になってください。

(参考:生ごみを堆肥にして有効活用!自宅で手軽にできる『段ボールコンポスト』<作り方付> | Ecoワンダーワールド (yoshikei-dvlp.co.jp)

また、レジ袋が有料化されてからコンビニなどで袋を貰う機会もなかなか少なくなってしまったかもしれません。ですが、あなたの身の回りにもバイオマスを活かした製品は意外と転がっているのです。

ぜひ「この製品はバイオマス成分を含んでいます」という表記のある製品を探してみてはいかがでしょうか。


3.社会の取り組み、私たちにできること② ~エネルギーとしてのバイオマス編~

[廃食油が燃料に変身!]

小学校の給食で出る使用済み食用油を利用してバイオディーゼル燃料(BDF: Bio Diesel Fuel)をつくります。BDFは金沢水再生センター(金沢区)の発電設備の燃料としたり横浜市営バスの一部車両に使用されたりしています。

横浜市 金沢水再生センター

※金沢水再生センターは感染症対策のため現在施設の見学を受け付けていません。最新の情報は以下サイトをご確認ください。

(参考:使用済食用油のバイオディーゼル燃料活用事業 横浜市 (yokohama.lg.jp)

金沢水再生センター概要:金沢水再生センター 横浜市 (yokohama.lg.jp)


[下水汚泥が燃料に変身!]

北部汚泥資源化センター(鶴見区)・南部汚泥資源化センター(金沢区)では、下水処理場から出る汚泥を処理してバイオマス発電をしています。処理時に発生する発熱量の大きな消化ガスは、所内の一部に供給する電力に生まれ変わったり、燃料にして所内の焼却炉に使われたりします。

処理の難しそうな汚泥がこんなにも無駄なく有効活用することができるとは驚きですね!

横浜市環境創造局 南部汚泥資源化センター

※北部汚泥資源化センター・南部汚泥資源化センターは現在感染症対策のため施設の見学を受け付けていません。最新の情報は以下サイトをご確認ください。

(参考:北部汚泥資源化センター 横浜市 (yokohama.lg.jp)

南部汚泥資源化センターの紹介 横浜市 (yokohama.lg.jp)


[私たちにできることは...]

ここで調理の後の廃食油に困っている皆さん、朗報です!

使用済みの廃食油を指定された廃食油の回収場所に持っていくことで、バイオディーゼル燃料として生まれ変わらせることができます。

 城南信用金庫(※一部営業店を除きます)では使用済み天ぷら油に回収ボックスが設置されています。ごみになってしまいがちな使用済み天ぷら油がこうして再利用され、今度は燃料として活躍するというのはなんだかワクワクしますね。

城南信用金庫 上星川支店 使用済み天ぷら油回収BOX

また、横浜市内を走る横浜市営バスのバイオディーゼル(BDF)バスは現在計3両あるのでぜひ街なかで探してみてくださいね。

(参考:自動車事業 横浜市 (yokohama.lg.jp)


4.おわりに

 この記事では、バイオマスとはそもそも何であるか、また、バイオマスと私たちが社会の中で互いにどのように関わっているのかについてご紹介しました。

バイオマスの可能性の大きさを感じていただけましたでしょうか。横浜市でもたくさんの取り組みが行われていて、未来がとても明るいように感じられますね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!この記事で少しでもバイオマスに興味を持っていただければ幸いです。


都市科学部 都市基盤学科 飯田理紗子

都市科学部 都市基盤学科 落合佑飛

経営学部 経営学科 鬼久保咲

経済学部 経済学科 須藤佑介

0コメント

  • 1000 / 1000